働き方改革?ハタラケル改革!@フットケアから始めよう

企業に足の臨時保健室を開設したところから始まった“ハタラケル改革”のストーリーです。

第3話 現状調査

 まず、サワイくんの愚痴がどのぐらいのものなのか、欠勤の状態を調べさせてもらった。欠勤の理由を個人名で事細かく教えてもらうのには抵抗があったので、まずは年齢と性別、欠勤日の一覧を作ってもらった。遅刻も多い日は多いということを聞き、ついでに遅刻の日も表に足してもらった。


 欠勤は、女性とシニア世代に多く、多い人では平均月に3日は欠勤または有給となっている。遅刻は特定の女性2名が目立って多かった。確かに愚痴るのもうなずける。これだけを見る限りでは。


「欠勤や遅刻の多いこの人は、どこから通ってるの?」
特に目立つ30代女性の欄を指さしてサワイくんに尋ねた。
「S市だよ。バスとJRで通ってる。そこからは歩いてると思う。でも、なんで?」
「JRからここまで30分ぐらいあるよね。車通勤じゃない人はみんな歩いてるの?」
「そうだよ。通勤バス出すほどでもないでしょ。予算もないし」


一覧表の名簿に、車通勤の人、JR&徒歩の人の印を付けてもらうと、欠勤、遅刻はほとんどJR&徒歩の人だった。有意差とか難しい計算はわからないけど、目で見てそう思うんだからそれでいいや。


 健康経営(※)の観点から考えると、必要なのは欠勤の数や傾向だけではなく、むしろ
出勤しているのに生産性が落ちているプレゼンティズムの状態の人がいるかどうかだ。
 これを測るのは難しい。測る基準は業種によっても違う。扱う商品によっても違う。売り方によってももちろん違う。単純に、単一のものを作っているだけの工場であったとしても、原材料が入ってから加工されて出荷するまでの流れの中で、誰かの状態がプロセスにどう影響するのかは、ケースバイケースだ。大学や研究センターからは、プレゼンティズムの測定表や予測表なども出ているが、こんなので予めわかるなら苦労してないわい・・という気もする。


 出勤しているのに生産性が落ちている状態・・・は、特定の疾患や障害の有無だけではなく、もっと測りきれない、形のない、やりきれないところに問題がある気がするのだ。
 この会社だからこそのプレゼンティズムについて、評価軸を一緒に考える気の長い作業が必要なのかもしれない。それをテーマに会議を開いたところで、答えが見つけられるとは思えなかったので、

 

まずは、“この会社の生産性や作業効率に影響のある要素は何?”を出し合う、発散のみの会議を行った。