第20話 かび臭い理想のカフェスペース
もともとかび臭い会議室。
その中にあるカフェスペースは、“足の臨時保健室”が開設されない日に使用可となっている。
初めは、電気ポットとインスタントのコーヒーと紙コップしか置いてなかったのに、色々な種類の紅茶のティーパックやら、アメやチョコまで置くようになった。
今まで各自の机で食べていたお昼のお弁当も、ここに持ってきて食べるようになったと聞いた。
マユちゃんとエリさんが一緒に食べているのかどうかはわからないけれど、ここが、みんなが落ちつけるスペースとして、困っていることを話し合えたり、無駄な習慣を変えたり、お互いの身体を気遣える会話を交わせる場所になってくれたらいいなと思う。
その時にはもう、“足の臨時保健室”はいらなくなっているのかもしれない。
まだまだ“身体壊すあるある”は残っている。
ハラハラしながら見守ってくれる課長と、
無関心を装ってくれている社長に感謝しながら、
今日も保健室開設中。